雲上論議。

今日はSSを。
ちょっと意味分からん感じです。

続きでどうぞ。

遠い遠い空の上。一人の少年が、雲に寝そべりながら下の世界を見つめていました。
その少年を不思議そうに見ていた少女が問います。

「ねぇ・・」

「・・・何？」

「何故人は死ぬの？」

「・・ほら、あれじゃない？死ななかったら地球が満席になちゃうでしょ。そりゃあマズいよ。」

「どうしてまずいの？」

「どうして・・って、うーん。沈んじゃうから。」

「沈む？沈んだらどうなるの？」

「永遠宇宙を彷徨って・・最後は、、太陽にでもぶつかるんじゃない？」

「ふーん。・・ところで何でさっき嘘なんか吐いたの？」

「その方がやり易いからだよ。人間ってなかなか信じようとしないだろ？」

「でも、「僕には未来が視える。あなたは明日最愛の人に殺される。」なんて・・不可能だわ。」

「そりゃあそうだ。だって僕には「未来」が視えるんだからね。当然、僕があの人の所へ行って命を頂く未来しか視えないさ。」

「そんな事分かってるわ。・・じゃあ死ぬって何？」

「死ぬっていうことは、生きるっていうこと。皆死ぬから生きてるんだ。」

「何だか分からないわ。」

「キミはこの世界に「死ぬ」ことがなかったらどうなると思う？・・それは同時に、生きるという感覚もないってこと。」

「・・。」

「例えば、トラックに踏まれて生きていたとしたら。まあ普通は死ぬけど。・・その時、「ああ・・生きてて良かった。死ななくて良かった。」って思うでしょ？
でも元々死ぬということがなかったら生きてて良かったと思うこともない訳で・・」

「もういいわ。それより、アンタ自分の未来も視えるの？」

「・・「アンタ」って。キミね、まだ800と12年しか生きてないだろ？人間で言うとまだ6歳と3ヶ月だ。」

「質問に答えてよ。」

「キミは分からない事だらけだね。・・視えるさ。誰の未来よりも鮮明にね。」

「それってどういう事？」

「つまり、いつも一歩先を生きているという事さ。今の僕より、ね。」