Une ombre tordue

今回はセレブラントのss（？）を。ssと呼べるのか危ういですが･･･
誰？って感じですね；
･･･そうです。自己満です。

それでも読んでくれる方は続きでどうぞー（´ω｀*）

「隠れろ･･奴が来た･･」
また頭に響く、誰かの声
呼吸に困る鼓動が早まる
苦し紛れに手を伸ばしてみても
掴めるのは闇、歪んだ影
背中の痛みに顔を歪め
思わず身を隠すように布団に潜る
「早く･･･奴が来た」

深い闇に落ちてゆく―

風の悪戯に目を覚まし、光に導かれる
その眩しさに目を細め、いつもの場所へ
そこにはいつもの君がいて、いつもの香り
角砂糖を溶かし、ゆっくり味わう
君はこっちを見て微笑み、こう言うんだ
「めずらしいな。お前が砂糖を入れるなんて。」
軟らかいブランケットの感触に包み込まれ
目を閉じればビビッドカラーの世界へ―

聞こえるあざ笑う声、罵り、憎しみ
孤独感、劣等感、そして―安心感

魘され目を覚ませばブランケット越しの暖かい手
机の上のバスケットの中には見慣れた葉
あなたは言った
「アナタの紅茶が飲みたいの。」

何かに導かれるように外へ出る
下に目をやれば、歪み伸びる醜い影
嫌気と空虚の心に見上げてみれば
深紅の空、黄金の空
何かが呑み込まれていくような、歯痒い気持ち
ふと気がつけば風の悪戯
穏やかな秋の匂いがした